4月1日、春爛漫の京都へ2度目の訪問。
前回は子どもの住まい探しで、慌ただしく日帰り。
今回はその引っ越しのため、ほんの少しだけ時間に余裕があった。
荷ほどきや生活準備に追われる合間の夕暮れ。
ふと空いたひとときに、思った。
「せっかく京都に来たのなら、自分の手で地酒を選びたい」。
旅先での出会いは、偶然とほんの少しの余白がくれるもの。
そう思って足を運んだ京都駅構内の地酒コーナーで、一本の酒と出会った。
蔵元ストーリー
京都府城陽市にある「城陽酒造」は、明治28年創業の老舗酒蔵。
“量より質”をモットーに、地域に根ざした丁寧な酒造りを守り続けている。
少量仕込みと手作業にこだわり、地元産の米と地下水を用いた仕込みで生まれる酒は、まさに地酒の原点。
「中汲み原酒」は、その名の通り、搾りの中間部分“中汲み”のみを瓶詰めした贅沢な一本。
味・香りともに最もバランスの取れた部分だけを集めた、まさに蔵の真髄を味わえるお酒。
スペック早見表
項目 | 内容 |
---|---|
醸造元 | 城陽酒造株式会社(京都府城陽市) |
商品名 | 城陽 中汲み原酒 |
原料米 | 国産米(詳細非公開) |
精米歩合 | 60% |
アルコール分 | 16度 |
日本酒度 | 非公開(中口〜やや甘口) |
酸度 | 非公開(やや高めと推定) |
特定名称 | 純米吟醸 原酒(推定) |
特徴 | 中汲みならではのクリアな旨味と香り、数量限定流通 |
容量/参考価格 | 720ml/2,000円前後(現地限定販売) |
※実際の数値は公式情報に基づきご確認ください。

テイスティングノート

観点 | コメント |
---|---|
色合い | 澄んだ透明感のある黄金色。やや緑がかった輝きがあり、春の光を思わせる瑞々しさ。 |
香り | メロンや青りんご、白い花、新芽のような爽やかさが広がる吟醸香。抜栓直後はほんのり微炭酸を感じさせる清々しさ。 |
口当たり | なめらかで優しい。原酒で16度あるとは思えない軽快さと柔らかさがあり、スッと馴染む飲み心地。 |
味わい | 甘酸っぱさと透明感のある旨味が調和。軽やかな米の甘みと酸味のバランスが絶妙で、飲みやすさと品の良さが際立つ。 |
余韻 | 自然なキレとともに爽やかにフェードアウト。微炭酸の刺激が舌に残り、何度でも飲みたくなる。 |

実飲エピソード

グラスに注ぐと、すっと立ち上がる香り。
派手すぎず、穏やかでありながら芯のある存在感。
口に含むと、「あ、やっぱり美味い」
濃厚な旨味と、どこか香ばしさも感じる深い味わい。
軽やかで、爽やかで、香ばしい。
品があり、飲み飽きしない。
帰省中の姉夫婦と実家で一緒に味わい、
「これは悪いお酒やわ」という兄の褒め言葉に、内心ご満悦の私。
あまりの美味しさに「もう飲まんとこ、もったいないわ。まこつちゃん一人でのみやー」と言う兄に、
「兄貴、美味いものはみんなで飲んだ方がうまから呑み干しましょう!」と返した。
謙遜する兄貴に注ぎまくり、あっという間に一本を空けてしまった。
数年ぶりに兄と酌み交わす酒。
この一本が、その時間をさらに濃く、やさしくしてくれた。
まとめ & CTA
京都駅構内の小さなお店で、たまたま出会った一本「城陽 中汲み原酒」。
数量限定、パンフレットにも載っていない幻の一本が、
数年ぶりの家族の時間に、忘れられない味わいを添えてくれた。
旅先での出会いは一期一会。
“あのとき手に取ってよかった”と思える酒との出会いが、また一つ増えた。
▶︎ 城陽酒造 公式サイト(https://joyo-shuzo.co.jp)
▶︎ 城陽オンラインショップ(https://joyo-shuzo.stores.jp)
▶︎ 京都の地酒まとめ記事はこちら(https://bungo-no-bonjovi.com/category/kinki-region/kyoto)
FAQ
Q. 中汲みとは何ですか?
A. 搾り工程の中間部分のみを取り出したお酒で、香味バランスが最も優れているとされています。
Q. 原酒はアルコールが強いですか?
A. 通常の日本酒より度数は高め(16〜18度前後)ですが、口当たりは滑らかで飲みやすいものも多いです。
Q. どこで買えますか?
A. 今回購入した商品は京都駅構内のお土産屋内・地酒コーナー限定販売で購入できます。但し限定品なのでタイミングによっては品切れになるそうです。