豆知識

【2026年5月発表】全国新酒鑑評会まとめ|福島県2年連続日本一の理由と代表的な金賞銘柄ガイド

2026.05.28

2026年5月20日、日本酒界の「全国大会」とも呼ばれる全国新酒鑑評会の令和7酒造年度(2025BY)の審査結果が発表されました。今年は福島県が2年連続で金賞受賞数日本一という快挙を達成。

この記事では「鑑評会って何?」というところから、結果の見どころ、そして初心者でも手に取りやすい代表的な金賞銘柄まで、やさしくまとめてご紹介します。

そもそも「全国新酒鑑評会」とは?

1. 出品されるのは「吟醸酒」のみ

鑑評会に出品されるのは、各蔵が「今年の自信作」として磨きに磨いた吟醸酒(精米歩合60%以下の高級酒)。普段飲みのお酒ではなく、いわば「蔵元のフラグシップ」が集まる場です。

2. 「入賞酒」と「金賞酒」の違い

審査は2段階:

つまり「金賞」は日本酒界の「金メダル」のような位置付け。蔵元にとっては、その年の技術力と品質を全国に示せる、大きな勲章です。

令和7酒造年度(2025BY)の結果ハイライト

1. 全体の数字

出品の半数以上が入賞という結果は、日本酒造りの技術がいかに底上げされているかを物語っています。

2. 都道府県別 金賞受賞数ランキング

最大のハイライトは、福島県が金賞20銘柄で全国1位を獲得し、2年連続の日本一に輝いたこと。これは並大抵のことではなく、福島県全体で長年取り組んできた酒造技術の研鑽が結実したかたちです。

福島県以外でも、伝統的な酒どころである兵庫新潟京都広島山形などの蔵元が多数金賞を受賞しています。

3. なぜ福島県が強いのか

福島県には県の試験研究機関「福島県ハイテクプラザ」があり、県内の蔵元同士が情報共有・技術研鑽を続けてきました。「うちだけ良ければいい」ではなく県全体で底上げを図る取り組みが、今回の結果に表れています。

初心者にも知ってほしい代表的な金賞銘柄

令和7BY金賞蔵の中から、初心者の方でも入手しやすく、銘柄として知っておきたい蔵元を4つピックアップしてご紹介します。

1. 会津中将(鶴乃江酒造/福島県会津若松市)

会津中将(福島県会津若松市・鶴乃江酒造)

1794年(寛政6年)創業の老舗で、現在は女性杜氏が酒造りを牽引していることでも知られる蔵。「会津中将」はやさしい甘みと米のうま味のバランスが取れた、女性ファンも多い銘柄です。

福島の金賞蔵の中でも比較的入手しやすく、「福島の日本酒、何から飲んでみよう?」という方の最初の一本に向いています。

2. 楽器正宗(大木代吉本店/福島県西白河郡矢吹町)

楽器正宗(福島県西白河郡矢吹町・大木代吉本店)

江戸末期1865年(慶応元年)創業。「本醸造なのに大吟醸並みの繊細さ」と評されることもある、コストパフォーマンスに優れた銘柄です。日本酒マニアからの支持も厚い実力派。

本醸造クラスから楽しめるので、「高級なお酒はちょっと…」という入門期の方にうってつけ。

3. 末廣(末廣酒造/福島県会津若松市)

末廣(福島県会津若松市・末廣酒造)

1850年(嘉永3年)創業、会津を代表する老舗。鑑評会の最高峰品「玄宰(げんさい)」は数々の金賞を受賞してきた純米大吟醸の名門ブランドです。

玄宰は限定流通で入手難な一方、普段使いの「末廣 純米」は安定の味わいで、毎日の晩酌にもおすすめ。蔵見学も人気で、観光がてら蔵元を訪ねられる立地も魅力です。

4. 月桂冠(月桂冠/京都府京都市伏見区)

月桂冠(京都府京都市伏見区・月桂冠株式会社)

京都・伏見を代表する大手蔵で、創業は1637年(寛永14年)と400年近い歴史を持つ老舗中の老舗。令和7BYでは伝統製法の限定酒「内蔵(うちぐら)」が金賞を受賞しました。

「内蔵」は手に入りにくいですが、月桂冠大吟醸はスーパー・酒販店でも入手しやすく、伏見の柔らかい水で仕込まれた飲み口は、辛口寄りの新潟系とはまた違った魅力があります。

鑑評会の入賞酒、どう楽しむ?

1. 店頭で「金賞受賞」シールをチェック

結果発表後しばらくすると、酒販店の店頭で「金賞受賞」のシール付きボトルを見かけるようになります。蔵元によっては「金賞受賞酒」として記念ボトルを限定販売することも。見つけたら手に取ってみる価値ありです。

2. 6月の「日本酒フェア」で公開きき酒会

金賞酒・入賞酒を実際に飲み比べできる「公開きき酒会」は、毎年6月に東京・池袋サンシャインシティで開催される日本酒フェアの中で実施されます。約400銘柄を一度に試せる、年に一度の貴重な機会です。

日本酒フェア 公式サイト

3. 自宅で「県別飲み比べセット」を作る

金賞蔵の銘柄を2〜3本選んで、自宅で飲み比べするのもおすすめ。同じ「金賞」でも県や蔵によって味の方向性は大きく違うので、比べてみると日本酒の奥深さがよく分かります。

結び|金賞は「ハズレを引かない目安」

金賞受賞は、その蔵の技術力と品質の証。「何を選んだらいいかわからない」初心者の方にとって、金賞ラベルは安心して選べる目印になります。

令和7BYの全入賞蔵リストや、過去の結果は酒類総合研究所の公式サイトで誰でも確認できます。地元の蔵が入っているかチェックしてみるのも楽しい時間です。

酒類総合研究所|全国新酒鑑評会 公式ページ

5月の日本酒イベントについては別記事でもまとめています。あわせてどうぞ。