こんにちは!週末呑兵衛まこつです。2月に入り、少しずつ春の足音が聞こえてくる季節となりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか?
兵庫県といえば、神戸や姫路などの観光地、そして美味しいグルメが思い浮かびますよね。そして日本酒ファンにはご存知の通り日本酒の聖地でございます。特筆すべきは、兵庫県の灘五郷が、京都の伏見、新潟の越後と並んで「日本三大酒どころ」の一つとして名高いことです。
灘五郷をはじめとする地域には、数多くの酒蔵が集まり、個性豊かな日本酒が造られています。兵庫県は清酒生産量で全国1位を誇り、日本の清酒生産量の約3割を占める日本酒の聖地なのです。今回は、そんな兵庫県の日本酒の魅力について、以下の3つのポイントからご紹介します。
- 酒米の王様「山田錦」が育む極上の酒
- 名水「宮水」と杜氏の技が織りなす伝統の味
- 兵庫の食文化と寄り添う7つの銘柄
兵庫県の日本酒は、なぜこれほどまでに人々を魅了するのでしょうか?その秘密は、豊かな自然と、そこで育まれた技術にあります。
本記事では、兵庫県の日本酒の魅力を余すところなくお伝えします。読めば、あなたも兵庫県の日本酒通になれること間違いなし!ぜひ、この機会に兵庫県の日本酒の世界に飛び込んでみてください。きっと、新たな日本酒の楽しみ方が見つかるはずです。
酒米の王様:「山田錦」が育む極上の酒

兵庫県は、酒米の王様と呼ばれる「山田錦」の最大の産地です。山田錦は、大粒で心白が大きく、吸水性が良いという特徴があり、高品質な日本酒を造るのに最適な酒米です。
兵庫県の温暖な気候と肥沃な土地が、山田錦の栽培に適しており、県内各地で様々な品種の山田錦が栽培されています。その中でも、特に品質が高いとされるのが、特A地区で栽培された山田錦です。
兵庫県では、「山田錦」以外にも、「五百万石」「兵庫北錦」「兵庫夢錦」など、様々な酒米が栽培されており、それぞれの酒米の特徴を生かした日本酒が造られています。
灘の名水:「宮水」と杜氏の技が織りなす伝統の味

兵庫県の日本酒造りを語る上で欠かせないのが、灘五郷の「宮水」です。宮水は、六甲山系の伏流水で、ミネラル分が豊富で、鉄分が少ないという特徴があります。
この宮水を使うことで、キレが良く、飲み飽きしない日本酒が生まれます。灘五郷には、多くの酒蔵が集まり、それぞれが伝統の技を守りながら、個性豊かな日本酒を造っています。
また、兵庫県には、丹波杜氏や但馬杜氏といった、日本を代表する杜氏集団がいます。彼らは、長年の経験と知識を生かし、最高の日本酒を造るために、日々努力を重ねています。
多彩な香り:独自酵母とテロワール

兵庫県の日本酒造りは、テロワールと独自の酵母が融合して独特の魅力を生み出しています。代表的な酵母には、櫻正宗発祥の「協会一号酵母」があり、しっかりとした旨味とキレの良さが特徴です。
白鶴酒造は400種類以上の自社開発酵母を持ち、フルーティーで複雑な香りを持つ酒を醸しています。また、新温泉町では「K701酵母」が使用され、適度な酸味と旨味、シャープなキレが楽しめます。
テロワールの面では、特A地区の山田錦が重要です。加東市東条地区のスメクタイト粘土層は滑らかな味わいを、社地区のイライト粘土層は山田錦本来の特徴を引き出します。これらの地域特性を活かした「テロワール」シリーズも展開されており、土地と技術が織りなす唯一無二の味わいを提供しています。このように、兵庫県の日本酒は酵母とテロワールの絶妙な調和によって、深い味わいと個性を持つ酒を生み出しているのです。
千年の都に対抗?:兵庫の街に息づく日本酒の魅力

兵庫県の街を歩けば、至る所で日本酒文化に触れることができます。多くの飲食店で提供される地酒は、兵庫県の豊かな食文化を支えています。
神戸市にある「灘五郷酒所」では、灘五郷の様々な日本酒を飲み比べることができます。まるで日本酒のテーマパークのような空間で、兵庫県の日本酒の魅力を存分に楽しむことができます。
また、兵庫県では、酒蔵見学や利き酒体験などのイベントも盛んに行われています。これらのイベントに参加することで、日本酒造りの現場を間近で見学したり、様々な日本酒の味を確かめたりすることができます。
絶対に飲んでもらいたい銘柄7本
播州一献 (山陽盃酒造)
播州の恵みを一献に込めて

出典:amazon
- 酒造紹介: 1837年創業の山陽盃酒造は、兵庫県宍粟市山崎町の揖保川のほとりに位置します。播州地域の酒米と氷ノ山の伏流水を使用し、食事に寄り添う日本酒造りを追求しています。2018年の火災から再建を果たし、伝統と最新技術を融合させた酒造りを行っています。
- おすすめポイント: 播州産の酒米(山田錦、兵庫北錦、兵庫夢錦など)と氷ノ山系の軟水を使用。食事の引き立て役となるよう、控えめな香りと透明感のある味わいが特徴。柔らかな口当たりときれいな後味が楽しめます。
- 味わい: 爽やかで軽快な口当たり。控えめながら主張のある甘みとスッキリとした酸味のバランスが良く、飲み飽きしない味わいです。
- 飲み方: 冷酒、常温
- ふるさとの味と一献: 明石だこ、神戸ビーフ、淡路島の玉ねぎ
福寿 大吟醸 (神戸酒心館)
灘が誇る伝統の味わい

出典:amazon
- 酒造紹介: 1751年創業の神戸酒心館は、灘五郷の一つ、西郷に位置する老舗酒蔵です。伝統的な酒造りの技術を守りながら、現代の味覚に合わせた日本酒を造り続けています。
- おすすめポイント: 桃や梨のようなフルーティーな香りが特徴で、女性にも飲みやすい大吟醸。手造りにこだわる老舗酒造が創業から守り続けてきた銘柄で、灘の酒を味わいたい人におすすめ。酒米の最高峰、兵庫県産山田錦で醸される風味豊かな酒。
- 味わい: やや辛口ながら口あたりが柔らかく、みずみずしい香りと上品な味わいが楽しめます。
- 飲み方: 冷酒
- ふるさとの味と一献: 神戸牛のステーキ、明石鯛の刺身
黒松剣菱 (剣菱酒造)
500年の歴史が紡ぐ伝統の一滴

出典:amazon
- 酒造紹介: 永正2年(1505年)以前の創業以来、500年以上に渡り造られ続けている伝統の酒蔵です。灘五郷の一つ、御影郷に位置し、伝統的な製法を守り続けています。
- おすすめポイント: 「剣菱の味を変えない」ことを目指し、伝統に基づいた手づくりにこだわっている。濃厚な香りと米の豊潤な味わいが特徴。
- 味わい: 濃厚な香りと米の旨み、どこかホッとするような雰囲気。
- 飲み方: 常温、熱燗
- ふるさとの味と一献: 神戸ポークの焼肉、明石焼き
奥播磨 純米吟醸 (下村酒造店)
播磨の奥深き味わいを求めて

出典:amazon
- 酒造紹介: 1702年創業の下村酒造店は、兵庫県宍粟市に位置します。播磨の豊かな自然に恵まれた環境で、地元の酒米を使用した個性豊かな日本酒を造り続けています。
- おすすめポイント: 辛口でありながら、芳醇で一度飲んだら飽きない魅力がある。
- 味わい: 甘い香りが特徴で、麹のような甘さ、軽やかでさっぱりとした甘みと、兵庫夢錦米の豊かな酸味が食欲をそそる。
- 飲み方: 冷酒、常温
- ふるさとの味と一献: 但馬牛の炙り寿司、播州百日どりの塩焼き
龍力 純米酒 ドラゴン 緑 (本田商店)
播磨が生んだ革新の一滴

出典:amazon
- 酒造紹介: 1702年創業の本田商店は、兵庫県姫路市に位置します。伝統的な酒造りの技術を守りながら、革新的な製法も取り入れ、個性豊かな日本酒を生み出しています。
- おすすめポイント: 濃厚な味わいと軽やかさを兼ね備えた純米酒。
- 味わい: 熟成による深みと新酒のフレッシュさが楽しめる。
- 飲み方: 常温
- ふるさとの味と一献: 姫路おでん、いかなごのくぎ煮
都美人 ラファール (都美人酒造)
フランス語で「突風」、新風を巻き起こす日本酒

出典:佐野屋
- 酒造紹介: 1702年創業の都美人酒造は、兵庫県西宮市に位置します。伝統的な酒造りの技術を守りながら、革新的な製法も取り入れ、個性豊かな日本酒を生み出しています。
- おすすめポイント: フランス語で「突風」を意味する、ワインのような日本酒。
- 味わい: 柑橘系の爽やかな香りとクリアな旨味、際立った酸味が特徴。
- 飲み方: 冷酒
- ふるさとの味と一献: 淡路島の生しらす丼、神戸ワインビーフの炙り
白鷹 (白鷹)
神々に捧げる至高の一滴

出典:amazon
- 酒造紹介: 1550年創業の白鷹は、兵庫県西宮市に位置します。伊勢神宮の御料酒としても知られ、伝統的な酒造りの技術を守り続けています。
- おすすめポイント: 特A地区で育てられた酒米と宮水を使用し、伊勢神宮御料酒にも選ばれている。
- 味わい: バランスの取れた味わいが特徴。
- 飲み方: 冷酒、常温、燗酒
- ふるさとの味と一献: 明石鯛の焼き霜造り、播州赤穂の牡蠣
結び
いかがでしたでしょうか?兵庫県が誇る灘五郷を中心とした日本酒の魅力を存分にお伝えしました。酒米の王様「山田錦」、名水「宮水」、そして独自の酵母やテロワールが織りなす伝統と革新の味わい。それぞれの酒蔵が丹精込めて造り上げた日本酒には、土地の恵みと職人たちの情熱が詰まっています。
今回ご紹介した7つの銘柄は、どれも兵庫県の個性を感じられる逸品ばかりです。ぜひ、気になる銘柄を試してみてください。また、地元の食材と合わせて楽しむことで、日本酒の新たな魅力を発見できるはずです。
もしこの記事を読んで「もっと兵庫県の日本酒について知りたい!」と思った方は、他の記事もぜひチェックしてみてください。また、実際に飲んでみた感想やおすすめの飲み方があれば、コメント欄やSNSで教えていただけると嬉しいです。
この記事が参考になったと思ったら、SNSでシェアしていただけると励みになります。そして、日本酒好きなご友人にもぜひ教えてあげてくださいね。
さあ、次のお休みには兵庫県の日本酒を片手に、素敵なひと時を過ごしてみませんか?それでは皆さん、乾杯!
コメント