こんにちは!週末呑兵衛まこつです。
桜の季節が近づき、お花見の計画を立てている方も多いのではないでしょうか。春の訪れとともに、日本酒が恋しくなる季節でもありますね。
さて、岐阜県と言えば、飛騨牛や合掌造り、清流長良川が有名ですが、実は日本酒の名産地としても知られています。豊かな自然と伝統的な技術が、美味しい地酒を生み出しています。
今回は、岐阜県の誇る6つの銘酒をご紹介します。これらの日本酒は、以下の特徴を持っています。
・北アルプスの雪解け水が育んだ清らかな味わい
・「ひだほまれ」など地元産の酒米を使用した深い味わい
・伝統的な「寒造り」による繊細な風味
岐阜の日本酒は、なぜこれほど美味しいのでしょうか?その秘密は、豊かな自然環境と長年培われた酒造りの技術にあります。
この記事を読めば、岐阜の日本酒の魅力を存分に味わえるはずです。週末の晩酌や、大切な人への贈り物選びにも役立つでしょう。
では、岐阜が誇る銘酒の世界へ、一杯と共に旅立ちましょう!
清らかな水が育む豊かな味わい

北アルプスの雪解け水が、木曽三川を通じて地層に染み込み、不純物が濾過された井戸水や伏流水となります。この清らかな水が、地酒造りに欠かせない要素となっています。豊富な水量を誇る大河の恵みは、酒造りに理想的な環境を生み出しています。
水の純度の高さは、日本酒の味わいに直接影響を与えます。不純物が少ないほど、酒の繊細な風味が引き立ちます。この地域の水は、まろやかさと清涼感を兼ね備え、飲み手の舌を楽しませます。
また、この水は酒造りの各工程で重要な役割を果たします。米を洗う際や、麹を作る際、さらには醪を仕込む際にも使用されます。水の質が良いことで、酒造りの全工程が円滑に進み、高品質な日本酒が生まれるのです。
「ひだほまれ」が醸す深い味わい

「ひだほまれ」は、地元の酒造関係者や農家の願いから誕生した酒造好適米です。約10年の歳月をかけて開発され、昭和40年代後半から市場に出回り始めました。この米は、酒造りに必要なでんぷん質が豊富に含まれています。
米の中心にあるでんぷん質は、酒の味わいの基礎となります。「ひだほまれ」は、この部分が大きいため、精米歩合60%でも十分な旨味を引き出せます。さらに、麹作りを工夫することで、軽やかな酒質も実現可能です。
「ひだほまれ」は、全国の酒造好適米生産量のわずか1%しか占めていません。しかし、その希少性ゆえに、地元の蔵元たちに愛され続けています。手間をかけるほど個性が際立ち、深い味わいを生み出す「ひだほまれ」は、地酒の個性を支える重要な要素となっています。
花の香りを纏う独自の酵母

この地域の日本酒造りで注目されているのが、「花酵母」です。これは、世界で初めて天然の花から分離された野生酵母です。香り高く、上品な旨みとキレの良さが特徴で、地元の酒蔵「山車」が積極的に使用しています。
花酵母は、東京農大短期大学部の中田久保教授によって発見されました。自然界に着目し、花々から様々な香味を醸し出す優良酵母の分離に成功したのです。現在では5種類の花酵母が使用され、吟醸酒だけでなく本醸造や普通酒にも活用されています。
例えば、アベリアの花の蜜から分離培養された酵母は、果実のようなフルーティーでジューシーな香りを醸し出します。この独特の香りは、日本酒に新たな魅力を加え、飲む人の感性を刺激します。花酵母は、冷やでもお燗でも楽しめる懐の深い日本酒を生み出す、革新的な存在なのです。
飛騨の伝統が息づく「寒造り」

飛騨地方では、厳しい冬の寒さを活かした「寒造り」が伝統的に行われています。氷点下まで冷え込む冬の気候は、酒造りに理想的な環境を生み出します。低温でゆっくりと発酵させることで、雑味が少なく、繊細な味わいの日本酒が生まれるのです。
寒造りの期間中、蔵人たちは寝食を共にしながら、昼夜を問わず酒造りに励みます。厳しい寒さの中、蔵人たちの息が白く凍るような環境で、丁寧に酒を仕込んでいきます。この伝統的な製法は、飛騨の日本酒に独特の深みと品格を与えています。
また、寒造りで生まれた新酒は「しぼりたて」として楽しまれます。フレッシュで爽やかな香りと、みずみずしい味わいが特徴で、冬の季節限定の楽しみとして多くの愛好家に親しまれています。
「にごり酒」が織りなす白川郷の風情

白川郷で生まれる「にごり酒」は、岐阜県の日本酒文化を象徴する存在です。濁り酒とも呼ばれるこの酒は、醪を粗く濾すことで、米の旨味や栄養分を残した状態で瓶詰めされます。白く濁った外観は、雪に覆われた合掌造りの家々を連想させます。
にごり酒の味わいは、まろやかでコクがあり、口当たりは滑らかです。酵母や酵素が生きたままの状態で瓶詰めされるため、瓶内で発酵が続き、開栓時にはプチプチとした微発泡を楽しめることもあります。
白川郷のにごり酒は、地元の郷土料理との相性も抜群です。濃厚な味わいの朴葉味噌や、岩魚の塩焼きなど、素朴で力強い郷土の味と見事にマッチします。観光客にも人気が高く、白川郷の風景と共に楽しむ日本酒として、独特の存在感を放っています。
絶対に飲んでもらいたい銘柄6本
蓬莱(渡辺酒造店)
清流が運ぶ、飛騨の誇り

出典:amazon
- 酒造紹介:渡辺酒造店は、岐阜県飛騨市古川町で300年以上の歴史を持つ老舗蔵元です。飛騨の清らかな水と良質な酒米を使用し、伝統的な技法と革新的な手法を融合させた酒造りを行っています。地元に根ざしながら、世界に向けて飛騨の日本酒の魅力を発信しています。
- おすすめポイント:地元産の「ひだほまれ」を使用した純米吟醸酒。華やかな香りと奥深いコクが特徴で、国際線でも採用された岐阜を代表する銘柄です。
- 代表作:蓬莱 純米吟醸 家伝手作り
- 味わい:やわらかな口当たりと奥深いコク、ほどよい華やかさ
- 呑み方:冷酒、常温、ぬる燗
- ふるさとの味と一献:飛騨牛の握り。蓬莱のしなやかな味わいが、飛騨牛の濃厚な旨味を引き立て、贅沢な一品となります。
射美(杉原酒造)
揖斐の誉れ、酒造りの極み

出典:酒泉洞堀一
- 酒造紹介:杉原酒造は、岐阜県揖斐郡大野町で1894年創業の蔵元です。地元産の酒米「揖斐の誉」を主に使用し、伝統的な技法と現代的な感性を融合させた酒造りを行っています。入手困難な逸品として知られ、日本酒ファンの間で高い評価を得ています。
- おすすめポイント:華やかな香りと厚みのあるボディが特徴の特別純米酒。バナナや青りんごを思わせる香りと、米の旨味が絶妙なバランスで楽しめます。
- 代表作:射美 特別純米 槽場無濾過生原酒
- 味わい:華やかな香り、さらりとした口当たり、ボリュームのある米の旨味と甘味
- 呑み方:冷酒、常温
- ふるさとの味と一献:岐阜の鮎の塩焼き。射美の厚みのある味わいが、鮎の繊細な風味を引き立て、川の恵みを存分に楽しめます。
天領(天領酒造)
飛騨の誇り、時を超える味わい

出典:amazon
- 酒造紹介:天領酒造は、岐阜県飛騨市古川町で1716年創業の老舗蔵元です。飛騨の清冽な水と良質な酒米を使用し、伝統的な技法を守りながら、時代に合わせた酒造りを行っています。地元で愛され続ける銘柄として知られています。
- おすすめポイント:地元産の「ひだほまれ」を使用した特別純米酒。クリアな味わいと程よい辛口が特徴で、食事との相性が抜群です。
- 代表作:天領 特別純米酒 飛切り
- 味わい:クリアでキレのある味わい、程よい辛口
- 呑み方:冷酒、常温、ぬる燗
- ふるさとの味と一献:飛騨の朴葉味噌。天領のキレのある味わいが、朴葉味噌の濃厚さを引き立て、飛騨の郷土の味を存分に楽しめます。
小左衛門(中島醸造)
美濃の誉れ、匠の技が生む至高の一滴

出典:amazon
- 酒造紹介:中島醸造は、岐阜県美濃加茂市で1880年創業の蔵元です。良質な地下水と厳選された酒米を使用し、伝統的な技法と現代的な設備を融合させた酒造りを行っています。地元に根ざしながら、全国的にも高い評価を得ている蔵元です。
- おすすめポイント:信濃美山錦を使用した特別純米酒。バランスの取れた味わいと、米の旨味が特徴で、幅広い料理と合わせやすい versatile な日本酒です。
- 代表作:小左衛門 特別純米酒 信濃美山錦
- 味わい:バランスの取れた味わい、米の旨味、すっきりとした後味
- 呑み方:冷酒、常温、ぬる燗
- ふるさとの味と一献:美濃の五平餅。小左衛門のバランスの良さが、五平餅の素朴な味わいを引き立て、美濃の郷土の味を存分に楽しめます。
百十郎(林本店)
美濃の風土が育む、大地の恵み

出典:amazon
- 酒造紹介:林本店は、岐阜県加茂郡富加町で1856年創業の蔵元です。地元産の酒米と清らかな水を使用し、伝統的な技法と革新的なアイデアを融合させた酒造りを行っています。個性的な銘柄で知られ、日本酒ファンの間で高い人気を誇っています。
- おすすめポイント:五百万石を使用した大辛口純米酒。力強い味わいと、キレのある後味が特徴で、食中酒として最適です。
- 代表作:百十郎 大辛口純米酒 赤面
- 味わい:力強い味わい、キレのある後味、程よい酸味
- 呑み方:冷酒、常温、熱燗
- ふるさとの味と一献:岐阜の鶏ちゃん。百十郎の大辛口が、鶏ちゃんの濃厚な味わいをさっぱりと引き締め、岐阜の郷土料理を存分に楽しめます。
白川郷(玉泉堂酒造)
世界遺産の里が育む、至高の一滴

出典:amazon
- 酒造紹介:玉泉堂酒造は、岐阜県大野郡白川村で1895年創業の蔵元です。世界遺産に登録された合掌造りの里で、清らかな水と良質な酒米を使用し、伝統的な技法を守りながら酒造りを行っています。白川郷の文化と共に、日本酒の魅力を発信しています。
- おすすめポイント:地元産の酒米を使用した純米にごり酒。濁り酒特有のまろやかさと、フレッシュな味わいが特徴で、白川郷の風景を思わせる日本酒です。
- 代表作:白川郷 純米にごり酒
- 味わい:まろやかでコクのある味わい、フレッシュな酸味、微発泡感
- 呑み方:冷酒、常温
- ふるさとの味と一献:白川郷の朴葉味噌。白川郷のまろやかさが、朴葉味噌の濃厚な味わいを柔らかく包み込み、白川郷の郷土の味を存分に楽しめます。
結び
いかがでしたでしょうか?岐阜県の日本酒の魅力を存分に感じていただけたでしょうか。清らかな水、地元産の酒米「ひだほまれ」、そして伝統的な「寒造り」など、岐阜の自然と文化が育んだ銘酒は、どれも特別な一杯です。
この記事では、蓬莱や射美など、岐阜を代表する6つの銘柄をご紹介しました。それぞれが個性豊かで、地元の郷土料理とも相性抜群です。ぜひ、気になる銘柄を試してみてください。オンラインショップや地元の酒屋で購入可能ですので、この機会に岐阜の地酒を取り寄せてみませんか?
また、日本酒好きのお友達やご家族とシェアして楽しむのもおすすめです。この記事が参考になった方は、SNSでシェアしていただけると嬉しいです!感想やおすすめの飲み方もぜひ教えてください。
岐阜の銘酒を味わいながら、日本酒の奥深さと地域文化を感じてみましょう。それでは、乾杯!
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